小細胞肺がん 体幹部定位放射線治療

肺がん診療ガイドライン

I–IIA期の小細胞肺がんの手術可能例では
外科治療が推奨されている一方、

放射線療法のうち
定位放射線治療は
「推奨の強さ:2, エビデンスの強さ:D」と
弱く推奨されていている。

メタ解析


このメタ解析では7本(🇯🇵含む)をもとにしている

この報告によれば

Local control
1年=97%,
2年=96%,
3年=94%

Overall survival
1年=86%,
2年=64%,
3年=55%

毒性
Gr.1 = 12.6%,
Gr.2 = 6.7%,
Gr.3 = 1.4% (相対的過大評価の1研究を除外すれば0.6%),
Gr.4/5 = 0%

再発形式
リンパ節再発=17.8%,
遠隔再発=26.9%

とされている。

ASTRO guidelines



定位放射線治療はASTRO guidelinesでも推奨されているが、

再発形式 (リンパ節、遠隔)の程度から考えると
定位放射線治療と化学療法の併用を
考慮
したほうがよさそうである。

また、治療前のPET/CTでの
確認も重要である。

ASTRO guidelinesでは
総線量や分割回数への言及はなく、
このあたりは各施設で
プロトコル整備する他ないのが現状である。

小細胞肺がんT1–2N0M0で
手術や定位放射線治療を受けた対象へ
予防的全脳照射が要るのかどうかもCQである。

そもそも、LS-SCLCに対するPCIが
MRI時代に要るのかどうかの議論は尽きないし、

EDでも必要だという報告もあったり、
PCI界隈は今も積み残された課題がたくさんな印象だ。